蝶の舌

蝶の舌 [DVD]

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オススメ度:★★★☆☆
その時、少年はたくさんの思いを"ある言葉"に託して叫んだ−


簡単に言えば8歳の少年"モンチョ"が
大好きな先生"グレゴリオ"と出会いスペイン内戦という
時代の悲劇に直面するまでの物語なのですが
一番強く感じたのは"自伝ぽい"ということ。


最初、ジャケット解説を読んだときには
モンチョと先生の交流がもっと全面に出てくるものなのかと思っていたのですが
実際は比重こそあるもののそればかりということは無く
それよりも、先生と出会って分かれるまでの
約一年でモンチョが経験し目にした部分だけを描いているので
突然入るシーンや逆に突然終わるシーンがあり
この"一人称"がより"自伝ぽさ"に拍車をかけているかなという感じで
自伝映画特有の淡々さが凄く印象に残っているんですよね。


だからか、正直見終わって一番最初に浮かんだ感想は「え?ここで?」でした。
もっと、こう、山場があると思っていたんで本当に驚かされました。


でも、エンディングロールをききながら
最後にモンチョが声の限り叫んだ言葉…
それを無意識に頭中で何度も何度もゆっくり噛み締めるうちに
あふれ出してくる一言では良い現わせない複雑な思い。


それを叫ばざるを得なかった、それしか出来なかった
全部分かっていたからこそ叫んだあの言葉は今でも僕中で消えずに繰り返し聞えています。




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