NY旅行記 1月19日 その2"Young Frankenstein"


ばっくなんばー
その1その2
さぁさぁさぁ!昨日はボックスしか空いてないと言われ一時は諦めた
ヤンフラですが同行者様の尽力のお陰で無事オーケストラを確保できましたよ!
ただ、今回初めて席が大きく離れる事になったので
チキンな…てかむしろ、ルーザーな僕は緊張が頂点に達しましてね
チケットチェックの時に入るエリアを教えてくれるんですが
それが全く聞き取れなくて
「あっand youって言われたような」
とか訳の分からない事をほざいてとりあえず後ろを付いていくと
エリアの入り口に立っている係員さんに「ソレは1番だよ」と教えられました(笑
そこから左のゲートに移動して席を探す事になったんですが
もう本当に緊張で一杯一杯でチケットに書いてあるH3が見つからず
係りの人に席を訊こうとしても「前だよ」って指差されるだけで
なんだよ、席まで案内してくれるんじゃないのかよ!
といつか何処かで仕入れた知識に心で愚痴り…ってまぁ昨日の時点で案内なんてされなかったのですがね、ぶっちゃけ案内してくれたのってこの旅で一回だけでした(笑
そんな訳で縋る様な思いでHの通路沿いに座っていたおばさんに
チケットを見せたどたどしい英語で
「Excuse me, I find this ticket seat.」
と質問してみたら指を指して隣よと教えてくれました。


とっ隣の席にも気が付かないほどに緊張していたのか!


お礼を言って席に着くと真っ先にPLAY BILLを開いてアンダーの紙が入ってないか確認…
あっ案の定入ってる(汗
ロジャーとクリストファーがアンダーに成っていないか急いで確認したら
"インガ"役の"サットン・フォスター"がアンダーとの案内でした。
どうも聴いた話ではこの辺りから休んでいるそうですね
今はどうだか分からないのですが、次回作の話も上っているようですし大事ではなかったようで一安心。


さてさて、無事生ロジャーとクリストファーがこの近さで見える!
とワクワクしていたらついにオーバーチェアが始まりました!


……いっいきなり置いてかれたッ
どうも皆様、緞帳に映し出された文字のどれか(年代?)に反応されたようなのですが
コチトラまったく分かりませんよ!
前もって原作映画で勉強してきたけど
やっぱりコレもCDで勉強しておくべきだったのかなと不安な気持ちで一杯になって居たんですが
直後に始まった"The Happiest Town In Town"のTheメル・ブルックスミュージックに一安心
良かったコレなら付いて行けそうだ!


そんな訳で一瞬不安になりこそはしましたが、原作映画を観ていることもあって無事楽しむ事の出来たYF。
元々前評判もイマイチで、帰国後の話ですが大方の予想よりも早く先週にはTktsに並んでしまっている状況なので
正直役者目当てで作品自体には大きな期待はしていなかったんですよ。
ぶっちゃけると、幕が上っても心の片隅で
「あぁ…これがThe producersならなぁ」とか考えていました(苦笑


なのですが観終わっての素直な印象は
想像していたよりもずっと面白かったです!


大方の感想が、"面白い"と"イマイチ"に二分されているという印象がある作品なんですけど
どうやら僕は前者に転がったモヨウ。


でも同時にこの作品がこの評価を受けるのも納得は出来るんですよね。
きっと僕のように"The Producers"を観ていなかったり
観るものが何でも新鮮な初心者には十分受けるんでしょうけど
シアターゴアだったり特にThe Producerを観ている方々には*1
この作品がイマイチに映って当然なんだろうなぁ〜と
劇場がヒルトンなだけあって演出や舞台セットが派手になっていますが
基本は前作"The Producers"でやった事と同じ事を
設定を変えてやっているだけなんじゃないかってのは
映画やサントラを聴いただけの僕でも感じる事なんですよね。
なので実際に観ている人には新鮮味を感じないんだろうなぁ〜と


まぁ、スタッフが一緒なんですからこうなるのは仕方ないんでしょうけど
そもそもその"The Producers"が凄すぎたんですよね
もし出る順番が変わっていれば評価も変わっていたんじゃないかと勘繰ってしまいます(笑
あとは、ラストがプロデュのような感動を感じなかったからかな?
舞台じゃ確か"Leo&Max"を歌いながら二人が手がける舞台のネオンサインが点灯して行き
最後に二人が夕日に向かって肩を組むんでしたよね?
まぁ、ヤンフラでそんな事を出来ないのはわかっていますし
プロデュと同じく映画よりもこの結末の方がスッキリしていてすきなんですけど
なんか物足りないんですよねぇ(苦笑


でも、そのプロデュを見えず、メルの歌でミュージカルに目覚めた者としては
このThe メル・ブルックスミュージカルなこの作品は凄く心地よく感じたんですよ
また、作品としてもヤンフラは大好きな作品なので
映画で見たシーンが実際に舞台上で観られたというのも嬉しくてねw
中でも"Puttin'on the Ritz"は本当に映画の時から大好きなシーンでソレが生で見え
しかも、物凄く派手だったのには軽く衝撃を受けました。
さすがストロ!と言うべきダンスナンバーなんですけど
歌の後はいるダンスナンバーが演出も相まって凄かったッ
基本はタップダンスなんですけどそれが凄いスタイリッシュで
中でも一番驚いたのは証明の点滅を入れることで
ダンサーがストップモーションのように踊るんですよ!


…ってコレじゃ説明になってないか(笑
でも、あのシーンって口じゃ説明できないですよねぇ?(笑
多分この部分がトニー賞でのパフォーマンスに持ってこられると思うので
その時是非ご覧になっていただきたいシーンです。


…このシーン以外はセットが関係するのでたぶんココですよね?
仮にココになっても削られてたりしたらどうしよう。
上に挙げた所も好きなんですけど特にこのナンバーではモンスターが可愛くてw
このモンスターはまだフレデリックに躾けられている状態ないので(口に餌を投げるシーンは良かったなぁw)
当のモンスターは凄い可愛いステップを一生懸命に踊っているのに
後ろの影は物凄い達者なステップでしてね(笑
時々モンスターが振り返るんですけど、その時には影は大人しくしているという
まさに「志村!後ろ!後ろ!」状態なんですよw
ほんとこの時のモンスターはもんすた〜と表記したくなる可愛らしさでしたw


ただ、モンスターで言えばやっぱり一幕の最後で客席に降りてきた事でしょうか
正直この時時差の関係もあって少しウトウトしていたのですが
まさかのまさかで直ぐ隣を走り挙句に斜め後ろJ位?のところで立ち止まった時には本当にビックリ!
お陰で眠気が吹き飛んだわっ!


でも、きっとメイクの関係で"Shuler Hensley"は他で目にしたとしても絶対に気がつかないんだろうなぁ(苦笑




あとはインガがアンダーの"Christina Marie Norrup"に代わっていた事で
キャストのバランスも上手く纏まっていたんじゃないかとも
確かに評判のサットン演じるインガが見えなかったのは心残りではあるんですけど
アンダーのクリスティーナも十分上手な方だったので
インガが飛びぬける訳でもなく、おかげで本来のカンパニーよりもバランスが良かったんだろうなぁ。


あっ、間違っても他の方々が負けているなんて意味ではなく
元々キャラ設定の段階で女性陣が輝く描かれ方をしているのは間違いないと思うんですよね
特にインガはプロデュでは取り逃した主演女優賞を狙っているんだろうなぁと思える優遇じゃないでしょうかね?(笑
他の2人も見せ場が用意されていますし
特に"アンドレア・マーティン"が演じる"フラウ・ブルッハー"なんて
原作映画とは違ってカナリ貪欲に笑いを取りに行っていますしね(笑
映画では"ブルッハー"という名前を聞いただけで馬が悲鳴を挙げるギャグ以外では
ギャグにソコまで絡んでこず、ポジション的にも第三者的な視点にいる人というイメージだったんですけど
階段上るだけでも貪欲に絡んできたり、ポジションもずっとアイゴールと一緒にいるのでカナリ中心にいる印象なんですよね
ちょうどプロデュで言うところの"ウーラ"みたいなお得なキャラに化けたなと(笑


その分男性陣がどうしても弱いんですよねぇ
まぁ事前に色々あれこれ話していたんですけど
きっとプロデュの時に元々実力さえあれば演じられたはずのマックスが
"ネイサン・レイン"という役者がオリジナルを演じたために
後々誰が演じても負けてしまうというジレンマに陥り
プロデュをブロードウェイの主役に導いたと同時に短命に終わらせる結果になってしまったので
今度は誰が演じても問題ない、言ってしまえば役者としては面白みの無いキャラが揃ってしまったという印象なんですよね。


特にケンプがその辺凄く弱かったなぁ………
オープニングナイトでのご家族揃い踏みの写真見ているからか
どうしても"フレッド・アップルゲート"からはあの異質な迫力を感じない(笑
いや、でも、演じ方としてもオリジナルに比べるとだいぶソフトな印象...
うん?ヒアリング力の無さに加えて写真の影響で色眼鏡掛かってるのか?
でも、やっぱり、個人的にはケンプ警部よりも
二幕に一瞬登場する"盲目の隠者"役の方が合っている様に思ったのが素直な感想なんですよねぇ
ラストの「thank you〜」って部分とか好きなんですよ(笑
評論家としても彼はケンプ警部よりもこの隠者としての評判が良いそうですが
正直「で す よ ね !」と叫びたいところです
だって絶対に彼は隠者の方が合っていると思うんですよ!


と思ったけどブロードウェイとウェストエンドでマックスを演じていたんですね
うん、ちょっと観てみたかったかも、彼のマックスいったいどんな感じだったんでしょうかね(笑








ってえ?チョット待って!
写真を探そうと検索してみたら映画版に出演してるんですか?!
やっ役名は………"Officer O'Toole"………オフィサー…
あっ!まさかあの?!
急いで映画版のパンフを調べたら、はい、確りとかかれてましたよ!
うわぁ…ただ今もんの凄いビックリしています
出てた事もそうですけど、それ以上に全米ツアーで"フランツ"を演じていた事にダブルパンチです。
そうか、てことはある意味ケンプを演じるのは正当な流れだったのですね。


参加している歌も地味に多い彼ですけど(サントラでカウントすれば最多?)
彼に関してはカテコが一番記憶に残っています(笑
確かに隠者からケンプへの早着替えがあったので凄いなとは思っていたのですが
まさか、こんな仕掛けだったとは!
テッキリ制服の上に服を着ているんだと思ったんですけど
まっさか逆だったなんて。
でも、今考えてみれば確かに異常にパッツンパッツンでしたよねぇ


ただモアっと服が出てきたのは覚えているんですけど
正確なつくりを覚えてないのが心の残り…
帽子の下からヒゲが出てきて顔についたときの
「ね?(こうなってたんだよ)」ってな表情は鮮明に覚えているんですけどね(笑


で、期待通りの演技を見せてくれたのが
"クリストファー・フィッツジェラルド"演じる"アイゴール"ですよ!
彼はねぇ、もう映画の時から大好きなキャラでしてッ
たしか当初はロジャーが演じる役として発表されてましたよね
ロジャーをキャスティングしていた意図は十分分かりますが理由は後述しますけど
最終的にこの役はクリストファーが演じて正解だったと思います
もうね、まさに観たかったアイゴールなんですよw
"TO DAY"でパフォーマンスを観た時から楽しみにしていた
イゴールのファーストナンバーでありフレデリックとの出会いでもある
"Together Again"が映画での出会いの面白さにミュージカルならではの面白さも加わってスッゴク大好きなナンバーですw
正直一瞬袖に引っ込んだ時に終わったんだと思って拍手してたら
また戻ってきた時には、や ら れ た ☆ と一人はしゃいでいました(笑


でも、本当にこのアイゴールが大好きでしてねぇ
どこが?と言われれば正直その全てとしか言えないんですけど
それだけに演じる事になったクリストファーもキャラに引っ張られる形で大好きになっていたので
今回一番アンダーに成っていないかが心配だった人物です。
ほんと白い紙が入っていた時にはドキッとしましたよ!
でも、無事に彼の演じるアイゴールで好きなシーンを観る事が出来てよかったw


…あれ?何でこんなに大好きなキャラなのにアイゴールの感想が短いんだろう
あれかなぁ…予想通りのものが見えて逆に言う事が少ないのかも(苦笑


で!何よりも忘れちゃいけないのは"ロジャー・バート"ですよ!!
予想以上に、いや、元々予想して楽しみしてはいましたがそれ以上に本当に凄く良かったっ!
何が良かったって、あのいけ好かない"フレデリックフランケンシュタイン"が好きになってしまったんですよ
正直な話オリジナルである"ジーン・ワイルダー"が演じたフレデリック
その空気…うぅ〜!上手く表現できるボキャブラリーがないのが歯がゆいのですが
観た事のある方ならきっと分かってくれるだろうあの独特のフレデリックオーラがどうしても好きになれなかったのに
どうしたことでしょう、何だかロジャージーンは許せます(笑


いやね、演じる人が違えども
やってる事言ってる事は僕が理解できた範囲でも一緒なので
きっと映画よろしくオーラを出しまくりなのでしょうけども
ロジャーご本人のいい人オーラが滲み出ているのかあの嫌味なオーラが薄れていて
このロジャーフレデリックは許せるんですよw
役者が代わればイメージが変わるのは当然のことなのですが
正直、ココまで大きく変わるとは思わなかった上に
個人的にはいい方向に転んでくれた事もあって
ショウを観ている最終にグングンロジャーへの高感度があがっていく不思議な舞台でしたw
特に"Puttin'on the Ritz"ではその演出もそうですが
何よりもロジャーの歌声が凄く僕のこの曲へのイメージとマッチしていましてねぇ
他にも"Life,Life"など今までロジャーの歌声は好きな方ではありましたが
それほど歌声だけを意識して聴いたことのなかった僕には
ここまで心地いい歌声の人だったのか!と衝撃的な発見でした(笑


全体的に観てもプロデューサーズと同じく
映画版よりもだいぶ灰汁が抜かれまろやかになった印象なのですが
そう思わせる原因はストロのスタイリッシュなスパイスと
何よりも、主役であるロジャーがかもし出すこの好きなオーラなんでしょうね
残念ながらトニー賞でのパフォーマンスは正直なんでそこ?と思わずには居られない内容だったので
この面白い!と思えた部分を直接この目で観ることが出来て本当に幸せでした。








で、ショウが終わって時差ぼけから激しい眠気に襲われてしまった僕は
stジェームス劇場に向かう美都さんと別れ一人先にホテルで一休み。
ま、眠くて回転が鈍っていなかったら一人歩きはまずしない位に方向音痴の僕なので
先に戻ると言ったときの美都さんの不安な表情も凄く理解できます(笑
でも、まぁ幸い区画整理されている街だし
角には番地が書いてあるので迷わずホテルに戻れました
よし、風景で道を覚える僕には都会の方が迷いにくい(笑


さてさて、そんなわけで次はついに今回の旅の目的であったネイサンの舞台ですよ!
本当に、本当に色々ありすぎて一生忘れない事がありました
今ならきっと少しはまともに整理して語れるはず...っ。

*1:ってゴアの方々は当然の如くプロデュをご覧になっている筈なのですが