告白

告白

告白

とある中学校の終業式。
最後のホームルームを迎えた一年生の教室。
何事も無く日常が過ぎていくはずだったその時
教師が告白した
「娘はこの中の生徒に殺されました」
に空気が一転する。


そんなタイトルどおりの告白から始まる衝撃のミステリー
これが、めちゃくちゃ面白い!
めちゃくちゃ面白いんだけど、なんて後味の悪さだろう...。


章毎に主役が変わり
それぞれの主役が一人称でまさに告白するかのような
間のなくどこか淡々とした文章が最後まで続くので
読んでいて息苦しさも感じてしまうのですが
"たった一人の視点"だけあってとにかく感情移入しやすいんですよね。


それに、基本的には時系列で進んでいるのですが
Aの視点で進んでいた事件が
あとになってBの視点から振り返られたりするので
「そうか、そういう意味か」とハッとさせられるのも結構好きなポイント。
そして、なによりも、物語の根底に
第一章の衝撃的な結末が強力な牽引力となって存在しているので
その後の章もグングンと読んでしまいます。



特に今までこんなに一人で話してるだけで
物語がこんなにも面白く展開できるものだとは思っていなかったので
そういった意味でも本当に衝撃的な作品でした。