プラダを着た悪魔

オススメ度:★★★★☆
"アン・ハサウェイ"とベテラン女優、今回は"メリル・ストリープ"の組み合わせや
タイトルそして僅かに聞きかじった"オシャレに無関心だった女の子が華麗に変身"というキーワードから"プリティ・プリンセス"系統の話しかと思えば
意外や意外、見事なサクセスストーリでした。


劇中で"ミランダ"に対する"冷徹"というイメージを
"単に彼女が女性だからそういわれるだけで
彼女が男性なら有能と呼ばれる"
とアンディが弁護するシーンがあるのですが
この言葉こそまさしくこの作品を表す言葉の一つだと思います。
実際に登場人物の性別を入れ替えてみれば
見事なまでに泥臭い業界の姿が描かれているんじゃないでしょうか?


また、もう一つ思うのはこの作品は観る人の立場によって
主役が"アンディ"と"ミランダ"のどちらかの視点に変わるということ
僕は当然のように新人の"アンディ"に感情移入しやすいのですが
同じように部下を持つ立場の人が見れば
この作品の主役はまさしく"ミランダ"に変わるような印象を受けました
一見すれば傲慢な暴君という彼女ですが
厳しくするのは憎いとか、苦しむ姿が好きというようなサディスティックな物じゃなく、本当にに部下の事を思ってだったんだという事を、最後、一瞬だけ彼女が見せた微笑みから感じました。

そうそう

この物語を表すもう一つの言葉が


"No, you chouse.
You chouse to get ahead."


仕方が無かったと自分の行動は自らの決断で無いと否定し続けたアンディに
ミランダがあくまでもそれはあなた自身が前に進もうとして決めた決断だと諭し
コレによってアンディが動き出す重要なキーワードなのですが。
観ていた僕もついハッとしてしまった言葉です。
この言葉からも思うんですけど
この作品に登場する女性には皆本当の現実が詰まっているような気がするんですよね、まぁこの辺りは、原作者が実際に"ヴォーグ"で働いていたというのが大きいんでしょうね。